万国共通な「7つの表情」
「嫌悪」の表情
嫌悪・・・「鼻の周りのしわ」は「臭いもの」を嗅いだ時と同じ顔
嫌悪 弱い嫌悪
「嫌悪」表情の特徴は、「鼻の周りのしわ」です。
典型的な顔の動きとしては、鼻にしわを寄せる、上唇を上げる、もしくはその両者の特徴が合わさったものです。
「嫌悪」とは、反感、拒否、嫌気などを含む否定的な感情のことを言います。「嫌悪」の表情のルーツは不快な匂いの経路を遮断する(鼻の穴をふさぐ)アクションだと言われています。しかし、「嫌悪」は嫌な匂いの遮断という物理的な現象に対してだけでなく、嫌いな相手や気に食わない言動に対しても表れます。進化生物学的には、「嫌悪」の表情は食物が腐っていることを周りの仲間に示すサインです。
「嫌悪」を示す他のボディー・ランゲージとしては、顔・身体を対象から背ける動作などが挙げられます。
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「恐怖」の表情
恐怖・・・「おでこのこわばり」と「下まぶたの緊張」は震えとともにやって来る
恐怖 弱い恐怖
「恐怖」表情の特徴は、「カギ型眉」と「下まぶたの緊張」です。
典型的な顔の動きとしては、両眉を上げる+両眉を中央に引き寄せる+目を見開く+まぶたに力を入れる+口角を横に引く、というものです。
「恐怖」とは、不安、不確実、警告などを含む否定的な感情のことを言います。「恐怖」は、身体もしくは心理的に安全な状態が損なわれたときに表れます。進化生物学的には、「恐怖」の表情は「私はあなたに攻撃を加えるつもりはありません。」「私を傷つけないで下さい。」ということを示すサインです。攻撃する意思のない人を識別し、他の目的のために貴重なエネルギーを温存させようとするサインでもあります。
「恐怖」を示す他のボディー・ランゲージとしては、頭や体を後退させること、身体を硬直させること、逃げること、声のピッチが髙くなること、突然の深呼吸などの動作が挙げられます。
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「怒り」の表情
怒り・・・「力んだまゆ」と「力んだ唇」は赤信号
怒り 弱い怒り
「怒り」表情の特徴は、「力んだまゆ」と「力んだ唇」です。
典型的な顔の動きとしては、両まゆ毛を中央に引き寄せる+目を見開く+(まぶたに力を入れる)+唇を固く閉じるor口を開ける、というものです。
「怒り」とは、苛立ち、煩わしさ、不和、不服、難色などを含む感情のことを言います。「怒り」は、自己の目標達成が遮られたときや何らかの出来事や他者の言動に対して気に食わないことがあるときに表れます。筋肉が緊張し、心拍数が上がります。進化生物学的には、「怒り」の表情は他人に恐怖心を与え、攻撃態勢にあることを示すサインです。
「怒り」を示す他のボディー・ランゲージとしては、頭やあごが前に突き出される、全身の筋肉の緊張、ドスのきいた声、荒々しい声の様子、大声などの動作が挙げられます。
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「幸福」の表情
幸福・・・「ほころぶ口元」と「カラスの足あと」は幸せのシンボル
幸福 弱い幸福
「幸福」表情の特徴は、「ほころぶ口元」と「カラスの足あと」です。
典型的な顔の動きとしては、頬(ほほ)を上げる+口角を上げる、もしくは、口角のみを上げる、というものです。
「幸福」とは、受容、期待、承認、喜び、楽しみ、興奮などを含む肯定的な感情のことを言います。「幸福」の表情は、目標を達成したり、自己の欲求が満たされたときに表れます。また、他者に同意していることを示したり、好意を抱いていることを示すときにも表れます。進化生物学的には、笑顔を見せることは「私はあなたの仲間です。」「私は友好的です。」ということを示すサインです。
「幸福」を示す他のボディー・ランゲージとしては、興奮した声、他者に近づく行為などがあります。
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「悲しみ」の表情
悲しみ・・・「ハの字まゆ毛」と「あごのしわ」は涙の前兆
悲しみ 弱い悲しみ
「悲しみ」表情の特徴は、「ハの字まゆ毛」と「あごのしわ」です。
典型的な顔の動きとしては、まゆの内側を上げる+(両まゆを中央に引き寄せる)+口角を下げる+(下唇を上げる)、というものです。
「悲しみ」とは、失望、喪失、敗北感、期待外れの感情、幻滅などを含む否定的な感情を言います。「悲しみ」は価値あるものや人を失ったときに表れます。私たちは他者の顔に「悲しみ」のサインを読みとったとき、その人を慰めようとします。「悲しみ」は人に同情心を引き起こす働きを持っています。進化生物学的には、「悲しみ」の表情は何か嫌なことが起きたことを示し、他者との接触を避けようとするサインです。
「悲しみ」を示す他のボディー・ランゲージとしては、頭・視線を下げる動作、うなだれる動作、緩やかな声、言葉数が少なくなるといった動作が挙げられます。
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「軽蔑」の表情
軽蔑・・・片方の端だけ引き上げられる口元にご用心
軽蔑 弱い軽蔑
「軽蔑」表情の特徴は、「片方の口角を上げる」というものです。
基本的な7感情の中で唯一左右非対称の表情です。
「軽蔑」とは、優越感、さげすみ、冷ややかな気持ち(冷笑)などを含む否定的な感情のことを言います。自己の経験と知識が他者より優っていると感じられたり、他者の不道徳な行為を目撃したりするときに表出されるのが「軽蔑」の表情です。「軽蔑」の微表情を表出する人は日常的に他者を評価する傾向にあり、他者に対し否定的な考えを抱きがちになります。「軽蔑」の表情は赤ちゃんには表れません。人が自己と他者とを区別し比較できる能力を身につけたときに初めて表れます。「軽蔑」を感じるには他者を評価し、批判する必要があるからです。
「軽蔑」を示す他のボディー・ランゲージとしては、自己の鼻先を見るように頭を後方に引き上げたり、その状態で頭を左右片方に傾けたり、「ふんっ」と鼻から抜けるパラ言語(=声の高さの変化、声質、音量、スピード)などがあります。
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「驚き」の表情
驚き・・・目と口が全部開いた、あんぐり顔
驚き 弱い驚き
「驚き」表情を示す特徴は、「大きく開く目と口」です。
典型的な顔の動きとしては、両眉を上げる+目を見開く+口を開ける、というものです。
「驚き」とは、驚嘆、当惑、瞠目などを含む感情のことを言います。「驚き」は予期していないことが起きたときに表れます。状況を把握するために目を見開き、十分に呼吸するために口を開けることでより多くの情報を得ようとします。進化生物学的には、「驚き」の表情は予期しないことが起きたことを示し、周りの仲間にその出来事に対する準備をさせるサインです。
「驚き」を示す他のボディー・ランゲージとしては、肩を引き上げる動作、深呼吸などの動作が挙げられます。
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